マニュアル=ノウハウか? フランチャイズ本部のマニュアル作成

マニュアル=ノウハウか? フランチャイズのマニュアル作成

マニュアルを初めて作成するという本部の方から、「どの程度までのことを書けば良いのですか? ノウハウを全部書くのですか?」という質問をいただくことがあります。マニュアル作成をお手伝いするとき「とりあえず、書けること、可視化できることは、全部やってみましょう」とお伝えしています。というのは、全部開示するか、開示した方が良いかは、出来上がってから考えれば良いからです。

フランチャイズのノウハウは、簡単には開示されない

特にサービス業や営業系ノウハウが多いフランチャイズ本部の場合、
マニュアル作成がノウハウの根幹を開示することになる。と懸念される傾向があります。
ところが実際にマニュアルを作成していくと、ノウハウを可視化するというのは大変に難しい作業であることがわかります。
同じサービス、スキルでも、店舗ごと、社員ごとにやり方が異なっていた!ということも、しばしばあります。
そうなると、どれが本部のノウハウなのか、正しい手順、あるはルールなのか、ということからやり直すこととなります。

フランチャイズ本部のノウハウをどう表現するか?

初めてマニュアルを作成するときは、本部から資料をお預かりしたり、スキルの高い人には原稿を書いていただくのではなく、できるだけヒアリングを行っています。
ビジネスの種類に関係なく、スキルの高い人には、向上心の高い方が多いためか、
マニュアルの原稿を書きながら、「改善」を同時に行おうとして、なかなか前に進まないことが多く、完成しないことがあるからです。

このように、マニュアル化する作業の過程で、「本部のノウハウとは何だったのか?」を見直すことも少なくありません。
したがって、マニュアルを書き初める時は、できる限り社内に眠っている、個人の頭の中や経験に委ねてきた業務、サービススキルを
なるべく客観的な方法で書き出すことが大事ということになってきます。
それだけノウハウをマニュアルに記述する、表現することは難しいとも言えると思います。
なので、安心してください。
「これはノウハウだから出せない」「これは出す」という判断は、そのあとの作業でも十分に間に合います。

自社フランチャイズビジネスに共通する言葉を「創る」

マニュアルを作成し始めて、つまづくポイントがあります。
詳しくは別の機会にしますが、よくあることが、モノややり方の呼び名、そして使う道具です。

外食サービスはどのフランチャイズ本部でも、厨房機器や調理器具など、道具ややり方が明確で、
ノウハウも確立しているように外からは見えます。
しかしんがら、フランチャイズチェーン化を初めて経験する会社の場合、
スキルが高いスタッフの個人芸として確立していても、
共通の名称、モノややり方の呼び名、ルール、標準ツールとなっていないことが少なくありません。
「マニュアル=ノウハウを再現する手順を記述したもの」ですが、
マニュアルに記述する作業は「フランチャイズビジネス共通の言葉を創る作業」でもあるのです。

山崎 純一郎

山崎 純一郎/ Junichiro Yamazaki

投稿者プロフィール

サービスFC本部で法務室長、経営企画部長等を経て、2003年より現職。フランチャイズ本部構築コンサルティングのほか、品質マネジメントシステム(ISO9001)取得支援コンサルティング、フランチャイズ本部のオペレーションマニュアルの企画・編集・制作を担当。そのほかに、研修講師、執筆等も行っている。

株式会社アクアネット フランチャイズ経営研究所 マネジャー チーフコンサルタント
NFCA認定FCコンサルタント AFP(日本FP協会認定)・2級FC技能士(ファイナンシャルプランナー)

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