貴社のS Vマニュアルは・・・?

貴社のスーパーバイザーのあるべき姿はどのようなものでしょうか?
また、そのための基礎知識やスキルはどのようなもので、修得するための仕組みはあるでしょうか?

スーパーバイザーの「5C+P」

スーパーバイザーの基本的な機能は「5C+P」と言われます。
「5C」は、コンサルティング、カウンセリング、コミュニケーション、コーディネーション、コントロール、「P」は、
プロモーションを指します。
それぞれの説明は紙面の都合で省きますが、これらの機能・役割を自社チェーンに合った体制、具体的な活動に落とし込んでい
くことが、継続的なチェーン運営には不可欠です。

しかしながら、SVはFCオーナーや店長からの問合せ、質問の対応に日々追われている、というチェーンは少なくありません。また、SVに昇格した際、SV研修や教
育プログラムが整備されているおらず、先輩SVに一つ一つ見聞きしながら、仕事の仕方を覚えているという本部が多いようです。

昨年来のコロナ感染の最中、SVが店舗を巡回できない、巡回頻度を下げたという本部も多かったと思います。従来の活動が難しくなり、オンラインによるサポートなど、新しいやり方に変えていった本部も少なくありません。そうした中で、SV業務を見直そうとしているFC本部も増えています。

扇の要、フランチャイズ本部のSV

SVの仕事の仕方が変わったことを理由に、本部のサポートが薄くなっては本末転倒です。むしろ、今まで以上に本部と加盟店との繋がり、信頼関係が向上していかなければ、困難が多い現状を打破し、加盟店の収益向上を実現することは出来ません。
本部と加盟店を繋ぐ「扇の要」であるSV機能の整備は、今までになく最重要の課題になっていくと思います。

問題解決力のあるSV育成のために

貴社のSV、SVチームは、加盟店の問題を解決するために、適切な行動、改善策を提案し、結果を出せているでしょうか、またそれを可能にする環境があるでしょうか?
例えば、オンラインによる業務が増えるとともに、アナログからデジタルに置き換わる業務も増えていくかもしれません。デジタル化を進めることで、SVの業務遂行力が向上する、あるいは本部と加盟店のコミュニケーションが改善する。伴って、加盟店の課題と目標達成への意欲の高いSVを育成することに繋がる、そうした副次的な効果も期待したいところです。

そのためには、自社SVの業務内容、会議体などを見直し、業務の標準化を進めて、SVマニュアルを整備することが大切です。
SVマニュアルを整備することによって、SV昇格者の初期研修の効率化、即戦力化にも繋がります。
自社のFCの発展に向けて、SVマニュアルに目を向けていただければと思います。                                  

山崎 純一郎/ Junichiro Yamazaki

投稿者プロフィール

株式会社アクアネット フランチャイズ経営研究所 部長 チーフコンサルタント
NFCA認定FCコンサルタント/AFP(日本FP協会認定)/2級FC技能士(ファイナンシャルプランナー)
【略歴】サービス業系FC本部では法務室長、経営企画部長等を経て、2003年より現職。
フランチャイズ本部構築コンサルティング、FC本部向けに品質マネジメントシステム(ISO9001)取得支援コンサルティング、フランチャイズ本部の各種マニュアルの企画・編集・制作を担当。FC本部向け研修講師、執筆等も行っている。

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