問題解決が苦手なスーパーバイザーは、ここを意識しよう

今回は、スーパーバイザーの問題解決ステップの2回目「問題の細分化」です。
問題解決が難しいのは、把握した問題が大きすぎるからという場合が多いです。

ある飲食店の例を見てみましょう。

直営で約20店舗を展開している状況でフランチャイズパッケージの構築を始めました。
ただし、その段階では、フランチャイズ展開するには収益性が低いことがはっきりしていました。

店長や幹部社員に話しを聞くと、原価率が悪いのが最大の問題だろうとの見解で、ほぼ一致していました。

長い期間、この問題意識があるにもかかわらず、原価率は長期間改善されていません。
効果的な対策が浮かばす、問題が放置されているような状態でした。

まさに、典型的な、問題が大きすぎるために思考停止に陥っている状態です。
多くの場合、これで問題解決ができなくなっています。
では、どうすべきか?

それが、問題の細分化です。
大きな問題を、解決しやすい小さな問題に分解して考える、ということです。

前述の事例の後日談を紹介します。

我々はまず、「原価率が悪い」という問題を細分化して分析しました。
大体以下のような感じでした。

(1)標準原価率と実際の原価率の差異が大きい
         ※最小の店舗でも約4%、最大は15%超に達していた
(2)この差異の内訳を見ると、その90%以上がロスであった
(3)ロスの中ではフードにかかわる廃棄ロスが最大であった(他にもあったが割愛)
      (注)ここで標準原価率とは、各商品の販売数から算出した理論的な原価率を指しています(計算上はこうあるべきというもの)。

このように分解すると、原価率が悪い問題にどう対処したら良いかが見えてきます。
この場合は、

  • 標準原価率と実際の原価率の差異を1%以内に収める
  • その為にフードの廃棄をはじめとしたロスを徹底的に削減する
  • ロス削減のため、ロス発生の都度記録を残すこととする

というような方針を出しました。

すると数ヶ月で目標を達成し、全店の収益性を大きく改善することができました。
このとき「どうやって廃棄ロスを削減するか」という具体的な指示は出していません。

しかし、

  • 削減目標が明確になり
  • 今どのくらいロスが出ているのかが、常にわかる状況ができた

このことにより、スタッフの意識も変わり、自然と様々な工夫を行うようになっていきました。
つまり、問題を細分化し、見える化したことで、長い間放置されていた問題が一気に解決されたということです。
このように、問題の細分化は非常に重要なステップです。

大きな問題を抱え思考停止に陥りそうになったら思い出してください。

 

 

松久 憲二

松久 憲二

投稿者プロフィール

株式会社アクアネット 専務執行役 チーフコンサルタント
一般社団法人 日本フランチャイズコンサルタント協会 代表理事
特定非営利活動法人 起業応援倶楽部 理事長

昭和43年生まれ。大分県出身。
宮崎大学工学部電子工学科卒業後、大手コンサルタント会社、大手生命保険会社を経て現職。
フランチャイズ本部の立ち上げから加盟店開発などを中心とした経営コンサルティング、執筆および講演等の活動を行っている。

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