今回は、ある金融機関の方からの相談です。
融資先企業支援の一環としてビジネスマッチングなどを担当している方です。
(質問)
お客様がある事業(飲食業でした)で新規事業進出を計画しています。
しかし、この会社には当該分野の経験やノウハウがありません。
そこで、同業のフランチャイズに加盟し、一通りノウハウを吸収したら独自で事業展開を行おうと考えています。
問題ないでしょうか?
(回答&解説)
競業避止義務違反に問われる可能性が高いです。
つまり、フランチャイズ契約に違反するので「問題あり」ということです。
通常、フランチャイズ契約書には「競業避止義務」もしくは「競業禁止義務」と呼ばれる条項があります。
これは、契約期間中は当然ですが、契約終了後であっても一定期間は加盟した事業と競合する事業を行ってはならないという規定です。
したがって、フランチャイズ契約が終了した場合、当該事業は継続できません。
違反した場合、高額の違約金や損害賠償金の支払が必要になることがあります。
フランチャイズ加盟は、お金で事業の運営ノウハウを買うという側面があります。
しかし、買ったからといって、自分が自由に使って良いものではありません。
また、例え契約上の問題がなかったとしても、この方法では新規事業進出は上手くいかないでしょう。
店舗運営が一通り出来るようになったからといって、本部のサポートなしで継続的に事業を成長させられるほど甘くありません。
フランチャイズ加盟は、本部との「共存共栄」を目指すものです。
安易な考えでトラブルにならないようお気を付けください。
フランチャイズに関するお悩みは専門家に相談してください。
フランチャイズ無料相談も行っています。