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フランチャイズパッケージの魅力度を高める(立地の多様化を図る)
フランチャイズパッケージの魅力度を高めるポイントとして、収益性、競争力に次いで重要な要件が、多店舗化が容易にできるという点です。そして、多店舗化を容易にするために必要な要件の一つが、フランチャイズ化する業態の成立する立地を増やすということです。
たとえば、駅前でしか成立しない業態であれば、駅の数以上の出店はできないということになります。しかし、商店街、オフィス街、郊外、住宅地、ショッピングセンター内など成立立地が増えれば増えるほど、多店舗化が容易になります。
立地の多様化を図る
そして、立地の多様化を図るためには、出店立地に対応して顧客層や利用のされ方が異なるため、以下のような対応が必要となります。
・取扱商品を拡大、減少する
例えば、スターバックスは郊外立地に出店する際には、ファミリー層などの利用が増えることを想定してフードメニューを充実させています。商品構成は立地によって変えることが欠かせません。
・店舗の規模や形態を変更する
カフェなどは、郊外型は比較的大型で定型化された形状の店舗、オフィスビル内などは小規模で且つ変形した店舗形態でも出店できるようになっています。
・看板などの外装をアレンジする
ビル内などでは、店頭看板を小型化したり、色彩を周りに合わせたりしてアレンジし、郊外型はポール看板など遠方からの視認性を考慮したタイプの看板を設置するなど、店舗の環境に応じたアレンジを行うことが求められます。
・什器・備品、家具等のレイアウトを変更する
店舗の規模やお店の利用のされ方が変わることで、什器・備品やテーブル、いすなどの家具の配置などを変更することが必要です。
・営業時間を変更する
顧客層及び利用動機が異なるため、営業時間の柔軟な変更は欠かせません。コンビニは通常24時間営業で年中無休ですが、病院内、駅構内などでは、休日もあれば営業時間も限定されています。
・提供方法を付加、変更する
マクドナルドやスターバックスの郊外型店舗では、車に乗ったまま持ち帰りたい、車の中で飲んだり食べたりしたいというニーズが多いため、ドライブスルーを設置することで車に乗ったまま購入できるという新たな提供方法が付加されています。
フランチャイズチェーンが、原則として同じブランドで同じ商品、サービスを提供するとはいっても、出店立地によって商品構成から店舗の形態、機能など多くの変更が必要となります。立地の多様化は単にいろいろな立地にまったく同じお店を作るというわけではないのです。