「ブラックバイト対処マニュアル」知ってますか?
先日、早稲田大学が新入学生全員に「ブラックバイト対処マニュアル」と言う冊子を無料配布したと言う報道がありました。
一般にも販売されていると言う事だったので早速購入をしてみました。
この冊子によるとブラックバイトというのは「一言でいうと学業に支障きたすほどの労働を強いるアルバイト」のことだそうです。肝心の中身ですがブラックバイト・チェックシートというものを提示し、相談が多い事例を8つに分類し、具体例を計17項目解説しています。
8つの分類は以下の通りです。
- 賃金に関するトラブル
- 労働時間に関するトラブル
- 休憩・休暇に関するトラブル
- 弁償・罰金に関するトラブル
- 仕事内容に関するトラブル
- いじめ・嫌がらせに関するトラブル
- 労災に関するトラブル
- 辞めるときのトラブル
「アルバイトといってもきちんと法令に守られているんだ」、と言うことを解説したものです。
この冊子の前文は、「労働条件通知書を交付しないようなところは遠慮しておいた方が良いかもしれません」と言う言葉で結ばれています。つまり早稲田大学では労働法(つまり労働基準法、労働契約法、労働安全衛生法等)に従わない企業ではアルバイトをすることを勧めない、ということをはっきりと打ち出しています。
昨今チェーン店に限らず多くの企業、店舗がアルバイトを含む人材の採用に非常に苦労をしています。中にはアルバイトの採用ができず大量に店舗を閉鎖するようなケースも出てきています。
このような中でアルバイトから選ばれない企業、店舗になる事は絶対に避けなければなりません。
したがってフランチャイズチェーンに限らず多くの企業がこれまで以上に法令を遵守した運営を行うことが求められているのです。
今回の早稲田大学が発行したブラックバイト対処マニュアルに限らず多くのマスコミなどがこの問題を取り上げています。
アルバイトに選ばれるにはどうしたら良いか
では我々はどうしたら良いのでしょうか。
一例ですが、ある居酒屋チェーンが先日アルバイト7名の卒業式を行っていました。このチェーンではアルバイトを非常に大切にすると言う伝統があり、この卒業式もその1つの象徴となるイベントです。このよう取り組みでアルバイトの採用に全く困らないそうです。
弊社でも、マクドナルドにおいて非常に効果を発揮した「アルバイトを非常に大切にする取り組み」をベースに開発した「感動マネジメント」というマネジメント手法を提供しています。
この手法の中でも卒店式というイベントを開催します。卒業していく学生のアルバイトを残ったスタッフが暖かく見送る、そして「先輩が作った伝統を我々が引き継いでいきます」という誓いを立てる儀式です。このような取り組みを誠実に行うと、アルバイトの採用に困らない、結果として業績の良い店舗づくりにつながります。
人が採用できない、そういう時代だからこれは仕方ないと諦めずに、
- 職場の環境を整える
- 業務を標準化をして効率化する
- それをきちんと教育の仕組みに落とす
- 当然ながら労働法などのコンプライアンスは厳格に遵守する
などに改めて力を入れてみませんか。
ブラックバイトと言う言葉が、世の中からなくなることを期待しています。
一緒に頑張っていきましょう。