廃棄食品横流し問題から考えるフランチャイズ本部のリスクヘッジ

廃棄食品横流し問題から考えるフランチャイズ本部のリスクヘッジ

フランチャイズ本部の運営には様々なリスクがあります。

しっかりと対策を講じていればそう恐れることはありませんが、
最近も、廃棄したはずの食品が横流しされ再販売された事件が大きな問題になっています。

いわゆる廃棄食品横流し問題です。

廃棄物処理業者およびそこから仕入れ販売したスーパーなどが悪いのは明白です。
しかし、報道される際に必ずチェーン名や企業名が出されます。

よく聞かなければ、まるでそのチェーンや企業が悪いような印象を持たれるかもしれません。
委託先業者の選定責任はあるかもしれませんが少しかわいそうな気がします。

フランチャイズ本部にとって最も重要なものの一つがブランドです。
従って、ブランドが傷つけられるリスク、いわゆるレピュテーション(評判)リスクへの対応は非常に重要です。

そこで、この廃棄食品横流し問題を題材にフランチャイズ本部のリスクヘッジについて考えてみます。

まずは店舗にルールの厳守を徹底する

まずは予防です。
このような問題を発生させないよう本部を運営しなければなりません。

今回の事例で考えると、賞味期限が切れた食材の扱いのルールを明確にし、マニュアルに記載したり、研修で教えたりしして、正しい運営を再度徹底することです。
ルールとしては、廃棄品が正常品と明確に区別されるよう包装をとる、形を変えるなどが有効かもしれません。

日経新聞(2,016年1月25日)に各社の対策が紹介されていたので引用して共有します。

廃棄食品横流し問題への各社の対応

フランチャイズ本部としての取り組みを記録に残す

何か問題が発生した際、必ず何故そのような問題が生じたのか、そして責任の所在はどこにあるかが問われます。

フランチャイズ本部としては、ブランドイメージを傷つけないためにも、

・チェーンぐるみで違法なことを行っていたや
・FC本部の指導が足りなかったから問題が生じたと

認識されることは避けなければなりません。

そのためには、FC本部が決めたルールの内容や、加盟店や外注業者への指導実績などを記録に残し、「あくまでも一部の店舗や外注業者がルールを守らなかったから問題が生じた」という事実を第三者にきちんと説明できる体制をつくる必要があります。

問題が発生した際の緊急対応方法、組織をあらかじめ明確にしておく

フランチャイズ本部運営上のリスクは全て想定はできません。
今回の、廃棄食品横流し問題も想定外だったと思います。

このような場合、まずは速やかに正確な情報を収集し発表するとともに、当面の対応と再発防止策を示すことが重要です。

そのためにも、問題が発生したら、

 ・対策本部をどう組織するか
 ・情報の一元化をどうするか
 ・第三者による客観的な調査の必要性をどう判断するか

などをあらかじめ決め、本部内で共有し、定期的に模擬対応を行うなどの対応が求められます。

その際、危機管理マニュアルなどを作成することも有用です。
以上、フランチャイズ本部のリスクヘッジの基本的な考え方を解説しました。
チェーン拡大のためには攻めだけでなく守りも大切です。

備えあれば憂いなしです。
ぜひ平時の準備を心がけてください。

松久 憲二

松久 憲二

投稿者プロフィール

株式会社アクアネット 専務執行役 チーフコンサルタント
一般社団法人 日本フランチャイズコンサルタント協会 代表理事
特定非営利活動法人 起業応援倶楽部 理事長

昭和43年生まれ。大分県出身。
宮崎大学工学部電子工学科卒業後、大手コンサルタント会社、大手生命保険会社を経て現職。
フランチャイズ本部の立ち上げから加盟店開発などを中心とした経営コンサルティング、執筆および講演等の活動を行っている。

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