先週、2016年3月9日から11日の間に行われたフランチャイズショーが終わりましたが、出展していたフランチャイズ本部は、ブースにお越しになった加盟希望者に対するフォロー活動を本格化させている時期ではないでしょうか。展示会が終われば、名刺交換やアンケート記入によって入手した加盟候補者の情報をもとに、次のアポイントメントを取るための活動に注力することとなります。事業説明会や店舗見学会へのお誘い、さらに個別相談会の実施など、加盟候補者との接点をいかに増やすかということが成約までの最初のハードルとなります。
そして、成約に向けて次に大切なポイントが、候補者に向けたトークやツールの内容です。
加盟候補者が、
どのくらいの投資が必要か?
どのくらいの収益性が見込めるのか?
どんな人をどのくらい揃えればできるのか?
どんな場所、物件が必要か?
といった事業を始めるに際して必要な客観的な情報が欲しいのは当たり前です。
しかし、彼らがもっと重要視しているのは、
成功確率はどのくらいか?
失敗したときのリスクはどの程度か?
自分(自社)でもできるか?
フランチャイズ本部の話は信用できるか?
既存のフランチャイズオーナーの状況はどうか?
という点です。
そして、これらの疑問にきちんと答えられるフランチャイズ本部が加盟契約を獲得する確率が上がるのです。
そのために、
フランチャイズ加盟希望者には客観的な情報をできるだけ多く開示する。
既存の実績や加盟オーナーの声を伝える場を作る。
経営トップの考え方を直接伝える機会を設ける。
というような対応で、候補者にフランチャイズ本部に対して安心感を持ってもらいその理念に共鳴してもらうことが欠かせません。
フランチャイズ本部は、加盟者にモノを販売する訳ではありません。したがって、押し売りのような営業活動で加盟者を募っても決してうまくはいきません。加盟者には、何十年にも渡って継続的に同じブランドで同じ事業を続けてもらわなければなりません。そのために、フランチャイズ本部に求められるものは、加盟者に対する継続的な誠実さと共感の創造です。そして、そういったフランチャイズ本部の姿勢をきちんと伝えることが、最大の加盟店開発の成功の鍵となるのです。