フランチャイズ本部が海外進出を成功させるための現地パートナー探し3つの方向性

フランチャイズ本部が海外進出を成功させるための現地パートナー探し3つの方向性

フランチャイズ本部が海外進出を成功させるためには”ローカライズ(現地化)”が必要です。
この現地化を自社だけで実現しようとするのは非常に困難です。

なぜなら、当該国の市場の理解や現地ネットワークが不足していることが多いからです。
これを解決するには、優良な現地パートナーを獲得することです。
優良な現地パートナーの獲得が最大の成功要因と言っても過言ではありません。
しかし、この最大の成功要因を獲得できず、海外進出に苦戦するフランチャイズ本部も多いのが現状です。
何故でしょうか?

よくある原因は、「声が掛かった企業と交渉するだけという受け身でパートナー選びを行っている」というものです。

海外進出成功の為には、望ましいパートナーを自ら探すことが重要なのです。

現地パートナーとの”組み方”は大きく分けて3つあります。

1.独資で直営店を立ち上げた上で、現地企業とフランチャイズ契約を締結する
2.現地企業と合弁会社を立ち上げて現地でフランチャイズ展開を行う
3.現地企業にマスター権(ライセンス権)を供与する形でフランチャイズ展開を行う

順に解説します。

1.独資で直営店を立ち上げた上で、現地企業とフランチャイズ契約を締結する

まずは自社で直営店を現地につくる形です。
自社で現地化を行い、成功実績をつくる必要があるため難易度は高くなります。
ただし、現地企業を買収する場合は話しが違ってきます。

<最近の日経の新聞記事から事例を紹介します。>

お好み焼きの千房、東南アに出店 ハノイ・バンコクなど
(2015/11/16の記事より抜粋して引用)

お好み焼きチェーンの千房は海外の店舗網を広げる。11月中にベトナム・ハノイとタイ・バンコクに出店。来年2月にはフィリピンに開く。1人あたりの支払額は平均で2000~6000円ほどで現地の中間層を狙う。訪日外国人客が増え「お好み焼き」もアジアで知名度が高まっているという。海外はハワイだけだったが、5年で10店以上に増やす。
アジアの店は現地企業などとフランチャイズチェーン(FC)契約を結ぶ。レシピを提供するほか、現地で不足する食材は日本から空輸する。

トリドール、低価格麺で東南ア・中東開拓 マレーシア社を買収
(2016/2/5の記事より抜粋して引用)

うどん店「丸亀製麺」を運営するトリドールは、マレーシアの新興外食企業を買収する。マレーシア企業はイスラム教の戒律に沿ったハラル認証ずみの麺料理を1杯約50円で提供している。トリドールは海外にある丸亀製麺の6分の1程度の低価格帯でチェーン展開し、東南アジアや中東で100店規模の基幹事業に育てる。

2.現地企業と合弁会社を立ち上げて現地でフランチャイズ展開を行う

現地企業と合弁会社(共同出資)つくり、合弁会社が現地で直営店をつくる形です。
現地市場に精通したパートナー(合弁相手)のノウハウやネットワークが活用できるため現地化が比較的行いやすい形態です。

<最近の日経の新聞記事から事例を紹介します。>

アンデルセン、インドネシアでパン事業 冷凍生地の合弁工場
(2015/11/14の記事より抜粋して引用)

広島市を拠点とするアンデルセングループは、インドネシアでのベーカリー事業に乗り出す。2016年1月をメドにインドネシアの現地企業と冷凍パン生地の製造・販売を手掛ける合弁会社を設立する。約3億円を投じて工場を建設し、冷凍パン生地をコンビニエンスストアなどに供給する。経済成長で洋食が広がるインドネシアで需要を取り込む。

オートバックス、フィリピンの車整備店に出資
(2016/1/10の記事より抜粋して引用)

カー用品店のオートバックスセブンは、フィリピンに進出する。近く自動車整備店を運営する現地企業に約10%出資する。日本国内では新車販売が伸び悩み、カー用品市場は頭打ちとなっている。新車市場の成長が見込まれるアジアを中心に海外で店舗網を構築し、新たな収益源に育てる。

3.現地企業にマスター権(ライセンス権)を供与する形でフランチャイズ展開を行う

現地企業とマスターフランチャイズ契約(ライセンス契約)を締結し、現地での事業展開は現地パートナーに任せる形です。
自社のリスクを最小化しながら、現地市場に精通したパートナーの力を活用できます。

<最近の日経の新聞記事から事例を紹介します。>

シュークリーム「ビアードパパ」、東ティモールに進出
(2015/12/26の記事より抜粋して引用)

永谷園傘下のシュークリーム専門店「ビアードパパ」が2016年2月にも東ティモールに進出する。同国が02年に独立して以来、日系飲食チェーンの進出は初めて。治安・政情が安定し訪問客や地元中間層が増えるなか、いち早くブランド展開に乗り出す。
ビアードパパを運営する麦の穂ホールディングス(大阪市)が、地元で飲食店事業などを手掛けるイースト・ティモール・トレーディングとマスターフランチャイズ契約を結ぶことで合意した。

「牛角」カンボジア進出 コロワイド、10年で15店展開へ
(2015/8/31の記事より抜粋して引用)

外食大手のコロワイドは焼き肉チェーン「牛角」の東南アジア展開を加速する。年内にカンボジアに進出し、今後10年で同国内の店舗を15店まで増やす。コロワイドは2019年までにアジアで牛角としゃぶしゃぶ店「温野菜」を計450店体制にする計画。日本食人気も背景に、アジア地域でチェーン展開による知名度を高める。
コロワイド傘下のレインズインターナショナルと、カンボジア国内で自動車ディーラーなどを手掛ける現地企業がフランチャイズチェーン(FC)契約を締結した。現地企業を通じて12月上旬にプノンペンにカンボジア1号店を開店する。

海外進出の際は、上記のような手段で現地パートナーを獲得することが重要ですが、国によっては外資規制などで、こちらが思うような展開ができない場合もあります。
現地の法令等を事前に調査し準備を行うことが大切です。

(注)アクアネットでも現地パートナー発掘のサポートを行っています。

 

松久 憲二

松久 憲二

投稿者プロフィール

株式会社アクアネット 専務執行役 チーフコンサルタント
一般社団法人 日本フランチャイズコンサルタント協会 代表理事
特定非営利活動法人 起業応援倶楽部 理事長

昭和43年生まれ。大分県出身。
宮崎大学工学部電子工学科卒業後、大手コンサルタント会社、大手生命保険会社を経て現職。
フランチャイズ本部の立ち上げから加盟店開発などを中心とした経営コンサルティング、執筆および講演等の活動を行っている。

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