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他社業態をフランチャイズ展開するという選択肢
「新規事業に取り組んで企業拡大を図りたいが、フランチャイズ加盟では規模の拡大が見込めないので、自社でフランチャイズ本部をやりたい」というお話をよく耳にします。
特に、現在フランチャイズ本部としてある程度の規模を達成している企業にとって、次の柱を作りたいという思いは多くの企業で共通しています。
しかし、新業態を作って直営で数店舗を軌道に乗せて、それからフランチャイズ展開を始めて事業拡大するというシナリオは、それほど簡単ではありません。
最初の業態でのフランチャイズによる多店舗化は成功しても、次の業態で同じように成功したという事例はそれほど多くありません。
大手フランチャイズチェーンで複数業態の多店舗化を成功できているのは、ダスキンが「ミスタードーナツ」、吉野家が「はなまるうどん」と「京樽」、ケンタッキー・フライド・チキンが「ピザハット」を展開しているのが目立つくらいです。
そして、成功している企業においても、その裏では数え切れないほど多くの新業態を失敗しています。
上記の成功事例も自社で業態開発したというよりは、他社を買収したり、海外フランチャイズのマスター権を買ったりという成功例の方が圧倒的に多いと言えます。
新たに事業拡大するための方策
そこで、新たに事業拡大するための方策として検討したいのが、他社が開発して成功している業態をフランチャイズ本部として展開する権利を入手して、事業拡大を図るという方法です。
直営店で数店舗は成功しているが、自社では全国展開するだけの経営資源もないし、直営で限定されたエリアだけでやりたいので、自社の代わりにフランチャイズ本部として全国展開してもらえるのなら、権利を譲渡してもいいという企業は存在します。
実際に弊社のクライアントでも、他社のノウハウをもとにフランチャイズ本部として成功している企業があります。
海外ブランドの日本国内でのマスター権を取得するという方法も有効ですが、日本で成功している業態をフランチャイズ展開するほうが、海外ブランドに必要な現地化というステップが不要となるので、成功確率は上がります。
成功業態は持っているけれど、フランチャイズ本部として自社で展開するつもりはなく、ノウハウを提供することで収益を確保したいという企業と成功業態は持っていないけれど、スピーディーに事業拡大を図るために、他社ノウハウを活用してでもフランチャイズ本部として事業拡大を図りたいという企業はお互いの利害が一致するので、Win-Winの関係を継続することが可能です。
次の事業拡大の選択肢の一つとして、検討してみてはいかがですか?