地方創生にフランチャイズシステムは活用できるのか?

フランチャイズ・ショー2016でセミナー講師を務めました。セミナータイトルは、「FC本部経営者に学ぶ、地方創生成功事例セミナー」
ということで、セミナーでお話しした内容を少しだけシェアしたいと思います。

突然ですが、皆さん
地方創生ってどんなものかわかりますか?

私も専門家でもないので、詳しくはないですが、政府が掲げる主要な政策のキーワードとして、よく耳にするフレーズです。
具体的な政策としては、「プレミアム商品券」が有名でしょうか。
1万円の商品券で1万2千円分使える、みたいな税金でプレミアム(上乗せ)を付けた、あの商品券です。

これはあくまでも一つの例ですが、地方創生の実体は非常に多くの政策の集合体です。

この地方創生にフランチャイズシステムを如何に活用するかについて、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

まずは、地方創生とはどういうものか、概要を共有したいと思います。

2014年9月に第2次安倍改造内閣が出来たときに、地方創生を推進する組織として「まち・ひと・しごと創生本部」というものができました。
そして、地方創生担当大臣がその副本部長として推進の指揮をとる体制ができました。
ちなみに本部長は内閣総理大臣です。

そして、同年の暮れに「まち・ひと・しごと創生法」という法律ができ、色々なことがルール化されました。

この法律がどんなものかというと、第1条にその目的が書かれています。

この法律は、我が国における急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくためには、国民一人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営むことができる地域社会の形成、地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保及び地域における魅力ある多様な就業の機会の創出を一体的に推進すること(以下「まち・ひと・しごと創生」という。)が重要となっていることに鑑み、まち・ひと・しごと創生について、基本理念、国等の責務、政府が講ずべきまち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための計画(以下「まち・ひと・しごと創生総合戦略」という。)の作成等について定めるとともに、まち・ひと・しごと創生本部を設置することにより、まち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的かつ計画的に実施することを目的とする。

わかりずらいので図解して整理します。

まち・ひと・しごと創生法の目的(法 第1条)

まち・ひと・しごと創生法の目的(法 第1条)

ここにある、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」というのは、約90ページくらいある冊子です。
この中には様々な政策パックとよばれるものが書かれていますが、あくまでも総合的な内容で、具体化する部分は地方自治体に任せるという役割分担になっています。

この総合戦略の中に、地方創生の目的も書かれているので、これも共有します。

地方創生の目的  出所:まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015 改訂版)

地方創生の目的  出所:まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015 改訂版)

 

ここまで、禅問答のような話しが続きましたが、
要はどういうことか、誤解を恐れず強引に簡略化します。

地方創生の主な目的は、

 ・地域の企業を元気にする
 ・創業者を増やす
 ・そして、雇用を創造する

こんな感じでしょうか。

お気づきでしょうか。
これはフランチャイズシステムの得意分野です。

地域の企業がフランチャイズ本部として全国展開もしくは海外進出を果たす。
その過程で、各地でフランチャイズ加盟で起業する人が増える。
または地域の企業が、フランチャイズ加盟で新規事業進出や商品力、ブランド力等を強化する。

というような使い方です。
国が強力に後押ししている今こそ、フランチャイズ本部構築やフランチャイズ加盟で成長を目指す好機です。

是非ともフランチャイズシステムを活用して成長を実現してください。

松久 憲二

投稿者プロフィール

株式会社アクアネット フランチャイズ経営研究所 副社長COO シニアコンサルタント
一般社団法人日本フランチャイズコンサルタント協会 代表理事
特定非営利活動法人 起業応援倶楽部 理事長
昭和43年生まれ。大分県出身。
宮崎大学工学部電子工学科卒業後、大手コンサルタント会社、大手生命保険会社を経て現職。
フランチャイズ本部の立ち上げから加盟店開発などを中心とした経営コンサルティング、執筆および講演等の活動を行っている。

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