フランチャイズ本部の海外進出を成功させるために必要なもの

タイのバンコクやマレーシアのクアラルンプールでスーパーバイザーと加盟開発担当者の研修を行う機会がありました。対象は全てローカルスタッフ。文化の違いを再認識しながらの研修となりました。

研修の合間に、色々な国外チェーン(タイ国外、マレーシア国外)の店舗を見たり、利用したりする機会がありました。そこで改めて感じた海外進出成功のポイントが、“ローカライズ(現地化)”です。

海外、特にASEANに進出するフランチャイズ本部が増えています。
進出の方法は様々ですが、進出国で店舗数を順調に増やしている本部はそれほど多くありません。

何故でしょうか?

それは、現地での成功業態を確立出来ていないからです。

フランチャイズ本部が加盟店に提供するものは主に以下の二つです。
(1)本部が開発し成功した事業を行う権利の付与
(2)継続的な指導・支援
つまり、フランチャイズビジネスは「成功業態」をつくることから始まります。

国内展開する場合はこのことを当たり前と考えていても、海外進出する際はつい忘れてしまいがちです。
特に日本国内で成功業態がある場合はこの傾向が強くなります。

海外は別の市場です。
その別の市場でも当然ながら成功事例をつくる必要があります。

この成功事例をつくるというのが“ローカライズ(現地化)”です。

つまり、現地の消費者に受け入れられように商品やサービスを変更し、対象市場に最適化するという行為です。

頭で考えると簡単なようで、実際は非常に難しい課題です。
しかし、これを越えなければ現地での成功はあり得ません。

更に、現地での多店舗展開を指向している場合は、再現性のある標準化された成功業態をつくる必要があります。

では、どうすればよいか。

それは次回以降に解説します。

松久 憲二

投稿者プロフィール

株式会社アクアネット フランチャイズ経営研究所 副社長COO シニアコンサルタント
一般社団法人日本フランチャイズコンサルタント協会 代表理事
特定非営利活動法人 起業応援倶楽部 理事長
昭和43年生まれ。大分県出身。
宮崎大学工学部電子工学科卒業後、大手コンサルタント会社、大手生命保険会社を経て現職。
フランチャイズ本部の立ち上げから加盟店開発などを中心とした経営コンサルティング、執筆および講演等の活動を行っている。

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