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フランチャイズパッケージの魅力度を上げるために(収益性を改善する)
フランチャイズパッケージは、フランチャイズ本部が加盟店に提供する商品です。そして、その商品が魅力的であれば、多くの方々が購入したくなります。また、購入後も満足度が高くなって、もう一つ購入しよう(2号店3号店を出店しよう)と考えるようになります。
フランチャイズパッケージの魅力度を高めるために
そこで、フランチャイズパッケージの魅力度を高めるために、まず考えなければならないこと、それは、フランチャイズパッケージの核をなすビジネスパッケージの魅力度を上げるということです。そして、そのために最も重要かつ最優先で取り組むべき点が、収益性を高めるということです。フランチャイズチェーンに加盟する経営者たちは、できるだけ早く投資を回収したい、収入をもっと増やしたいという気持ちを持っています。その期待にこたえ続けることが、魅力的なフランチャイズパッケージ作りには欠かせません。
直営店では、営業利益が売上に対して2~3%程度出ていれば、退店するようなレベルではありません。しかし、フランチャイズ展開を行う場合は、加盟店の営業利益は、直営店の営業利益から本部が徴収するロイヤルティなどの費用が差し引かれます。結果として、直営店で2~3%の利益水準のパッケージの場合、加盟店は営業赤字になってしまいます。フランチャイズ化する場合、標準的な損益モデルは、ロイヤルティなどの本部への支払いを差し引いた後でも、一定の利益が確保できる水準が求められます。つまり、直営店では利益が出ているけれど、加盟店ではそれほどの利益が見込めないという場合、収益性の改善が不可欠となります。
収益性を高めるためには、どうすればいいのでしょうか?
では、収益性を高めるためには、どうすればいいのでしょうか?通常の場合、収益性を改善するためにまず行うこと、それは、売上アップです。しかし、フランチャイズ本部が設定するモデル損益はあくまでも実績に裏付けされていなければなりません。売上をアップすると言ってもすぐに全店で成果が得られるというわけではありません。したがって、短期的には、コストを低減するということが大きなポイントとなります。コストを低減するための観点には二つあります。
- 一つは初期投資額を低減すること。
- もう一点は、運営コストを低減することです。
初期投資額は、店舗の改装費などの建設コストと開業までにかかる費用の低減が対象となります。
建設コストに関しては、業態コンセプトを損ねない範囲でコスト低減できる仕様を設定する、また計画的に一定数を出店することによっての材料費や施工費用の低減を図るなどの方法が考えられます。
開業までにかかる費用に関しては、開業前から開業時の販促費用と準備にかかる人件費が大きな比率を占めます。販促費用については、本部から供給するツール類のコスト低減、効率的な販促方法の開発などによってトータルコストの低減を図ります。人件費に関しては、開業前研修の短縮や開業までの準備業務の標準化によって効率化が可能です。
運営コストの低減においては、まずは原価が対象となります。小売業や飲食業など原価の占める割合の高い業態においては、非常に影響の大きな要素です。原価低減に関しては、本部からの供給価格を低減するということはもちろん、店舗での管理レベルの向上も欠かせません。原材料のロス撲滅や在庫管理の徹底などに関してのノウハウ提供と本部指導の徹底が重要です。
次は人件費です。サービス業では、特に人件費が大きく収益を左右します。人件費に関しては、標準総労働時間の設定と人時生産性などの指標設定による生産性の向上が決め手となります。
これらの施策を徹底することで、損益分岐点売上高が低くなり、収益が改善され、結果として加盟店の経営が安定し、より満足度が高まることにつながるのです。