フランチャイズ本部構築の嬉しい副作用

フランチャイズ本部構築の目的は、通常は、「フランチャイズシステムを使って店舗を増やしたい」というものだと思います。
なので、ここを目指して様々な取り組みを行います。
しかし、フランチャイズ本部構築に取り組むことで、予想外の効果が得られることがあります。
いくつか代表的なものを紹介します。

目次

直営の業績が上がる

これが最もわかりやすく、嬉しい効果でしょう。
フランチャイズパッケージを検討する際、「加盟店に十分な利益をあげてもらうには、今の直営の収益性では不十分」ということはよくあります。
この際、当然ながら、収益性の改善に取り組みます。

フランチャイズ展開を考える前は、「これくらいで、まあいいか」と思っていた状況から、より高い水準を目標にして改善に真剣に取り組むように意識が変化します。
この変化が、直営の業績を押し上げます。

弊社のクライアントでも、短期間で直営の営業利益が20%~30%増えたというケースも珍しくありません。

標準化が進む

フランチャイズ本部構築では、自社のノウハウを体系的に整理し、マニュアル等にまとめます。
直営だけなら、「わざわざマニュアルなんか作らなくても現場はまわる」という声もよく耳にします。
しかし、フランチャイズ展開を始めたら、自社がなぜ上手く行っているのか要因を明確にし、それを加盟店が再現できるよう、やり方を教える必要があります。
従って、業務の標準化が否応なしに進められます。

曖昧な部分は、どんどん言語化されていきます。
これも、直営の業績アップの要因にもなっています。

社員の意識が変わる

「加盟店が直営店に研修に来る」
このことは、そこで働くスタッフに大きな意識変化を生みます。

自分達の仕事が外部の目に晒される、という緊張感は非常に大きな刺激となります。
例え、まだ実際の研修がスタートしていなくても、近い将来研修生を受け入れるという環境ができるだけでも意識は変わります。

キャリアパスが増える

フランチャイズ本部を運営するためには、これまでなかった、新しい仕事が発生します。
例えば、スーパーバイザーや加盟店開発担当者などです。

社員の活躍の場が拡がることで、組織の活性化につながります。

フランチャイズ本部構築においては、このような嬉しい副作用とでもいうべき効果が期待できます。
結果として、加盟店が1店もできなくても、「本部構築に取り組んで良かった」と思える状況になることも多いです。

貴社も取り組んでもみませんか?

 

 

松久 憲二

投稿者プロフィール

株式会社アクアネット フランチャイズ経営研究所 副社長COO シニアコンサルタント
一般社団法人日本フランチャイズコンサルタント協会 代表理事
特定非営利活動法人 起業応援倶楽部 理事長
昭和43年生まれ。大分県出身。
宮崎大学工学部電子工学科卒業後、大手コンサルタント会社、大手生命保険会社を経て現職。
フランチャイズ本部の立ち上げから加盟店開発などを中心とした経営コンサルティング、執筆および講演等の活動を行っている。

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